9月末の“小説大賞”を断念。無理をして見えてきた反省点

締め切りに向けて、書きに書きまくった9月

8月に小説新人賞である「メフィスト賞」に長編ホラー作品を投稿した僕ですが、そこで一息入れることなく、今度は9月末に控えていた二つの小説大賞に向け、執筆を続けていました。

ファンタジー作品ホラー作品をそれぞれWebの小説投稿サイトに掲載しつつ、各小説大賞にノミネートを狙っていたのですが、わけあって自分のなかでこの大賞への挑戦をいったん断念することに決めました。

色々な理由はあるのですが、簡潔に言うと完全に僕の“スケジューリング”が甘かったため、9末までにこの二つの作品を完結させること自体が難しいと判断したのです。

残念……とは思うものの、これはこれで一つの失敗経験として、自分のなかに焼き付けておかねばなりません。

というわけで、自戒の念も込めて、今回自分がやらかした色々なミスについて、反省していこうと思います。

“プロット”の解像度が浅い

僕は作品を書いていくために、まずは“プロット”を作り上げるのですが、今回の最大のミスはこのプロットの解像度が浅かった……ということがまず挙げられると思います。

プロットとは物語の“構成”を大まかにまとめたもので、僕の場合だと各章ごとにどんなことが起こり、なにを描き、どういう狙いを仕込むのか――ということをスプレッドシートなどにまとめ、それを1日1つ書き上げる、という形で目標にしながら執筆を続けています。

少しずつ自分なりにブラッシュアップし続けてきたこの“プロット”なのですが、今回の2作品はどちらもおおよそ13~15章で構成されていたことから、1日1つ、あるいは2つ書いていけばなんとか9月末までに作品を完結させられるのだと考えていました。

また、自身を奮い立たせるためにこれまで毎週金曜日をWebへの小説投稿日として定めていたのですが、それを水・金の2日に増やすことでペースを上げ、書かねばという指標にしていました。

当初はこれらの目論見がうまくいっていたのですが、徐々にこの“プロット”の見立ての甘い部分が所々見えてきてしまい、大幅な“加筆”が必要になってしまい、自分のなかで立てていたプランが大幅に崩れることになったのです。

一か所にイベントを詰め込みすぎていたり、書くべきことが抜けていたり――結果、プロットが一つ、また一つと増えることで締め切りまでに書き上げなければいけない章数も増え、これが結果的に締め切り日までに完走しきることをほぼ不可能にしてしまったのです。

“体力”には限界があるという、あたりまえの自戒

プロットに齟齬があり、予定よりもノルマが増えてしまったことを当初は“体力”――すなわち、ひたすらに書く時間を増やすことでなんとかカバーしようと努力しました。

しかし、当たり前ですが人間というのは体力に限界があり、無理はいずれ肉体や精神に蓄積し、爆発してしまうもの。

僕も睡眠時間を削ってときには書きまくりましたが、一方で眼精疲労肩こり腰痛などなど、色々な箇所にダメージを負ってしまい、そのために日常生活にも支障をきたすようになってしまったのです。

8月に我が家は第2子を授かり、絶賛育休中であるため本業の方はお休みしているものの、二人の男の子の世話をしながら、その隙間にたまっていくノルマをこなすというのも、なかなか生活スタイルとして限界なところもありました。

無論、これはすべて僕が「生活のなかで、どう執筆を続けていくか」ということを適当に考えてしまったことのツケでしかありません。

重ね重ね当たり前ですが、人間は休まなければいけない生き物ですし、ましてやしっかりと寝ないと次の日以降に着実にその疲れは残ってしまうものです。

“無理をする”ということを前提になにかを作ることは、総じて良いものを生み出すこととはかけ離れた行為であり、つくづく、綿密なプランの構築が創作には必須なのだということを、痛感した次第です。

次の活かしてこその失敗経験

手痛い失敗によりいくつもの小説大賞の機会を逃してしまった僕ですが、だからといってここで筆を折り、遊び惚けるというつもりは毛頭ありません。

今手掛けている2作品はしっかりと連載物として書き上げたいですし、10月、11月と新たな“新人賞”もいくつか始まるため、今回の経験をしっかりと活かし、無理のないスケジューリングでそれらに作品を投稿できるよう、相も変わらず前に進み続けようと思います。

今回の失敗のなかで改めて痛感したのですが、やはりどんなに辛くても、僕は創作するということからは、心が離れられない生き物なのでしょう。

眠くて、体が痛くて……けれど、気が付けばベッドに横になったまま、「ああしたほうがいいんじゃないか」、「こんなキャラが出てきたら面白いんじゃないか」を自然と考えている自分がいました。

もはやそれは「創作ジャンキー」という病なのかもしれませんが、それでもまだ楽しめているということは、この“道”を突き進むべきなのだろうなと、改めて自分の歩みや失敗を振り返った次第です。

良いものを作り上げる上で必須となる“計画性”の重要さを、身をもって知った9月となりました。

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